歯周病と心臓病




T 歯周炎と動脈硬化・心臓病
東京歯科大学微生物学講座助教授石原和幸
はじめに
歯科治療となる疾患のほとんどには齲蝕と歯周炎が関与している。一般にはこれら疾患が 細菌によって起こる病気であるという概念は薄いが、齲蝕と歯周病は、肺炎やコレラと同様 に微生物の感染によって起こる感染症である。
19世紀の初めころから、ある種の口腔疾患の 病巣が原因でリウマチ熱、亜急性細菌性心内膜炎等の病巣感染が起こると考えられていた。 しかし、その因果関係については、細菌の血行性移行、アレルギー等が考えられていたもの の関連を明らかにする報告は少なかった。そのため一般に悪性腫瘍は別として口腔疾患が他 臓器の疾患に影響を与えることは少ないと考えられてきた。しかし、近年再び歯周炎を中心 とした口腔疾患が心血管系疾患、糖尿病、肺炎、低体重児出産、骨粗鬆症等の疾患に影響を 与えることが事を示す報告が増加してきている。
これらの病気で従来の病巣感染と少し異 なっている点は、関連の疑われる疾患が生活習慣病と言われる慢性経過をとる病気が多いこ とである。
ここでは、関与が疑われる疾患のうち心血管系疾患に歯周病原細菌がどのように 影響を与えているのかについて考察を加えた。

1.口腔細菌と全身疾患の関わり
― 口腔内細菌は血行性に全身に伝播する―
口腔は食物と同時に細菌を始めとする微生物の入口となっている。
ここに定着している口 腔細菌の一部は口腔内のみならず全身に対しても影響を与えていることが明らかになってき ている。
全身への関与は、口腔細菌又は菌の成分が何らかの形で他臓器にまで辿り着くこと によって起こると考えられる。
口腔細菌が他臓器に侵入する経路としては、嚥下のプロセス で起こるものと血液に侵入することを介して起こるものが挙げられる。
嚥下により飲み込ま れ消化管に入った細菌は消化管内では生きていけないため問題にならないが、嚥下反射がう まくいかない場合はこれらの菌が気道に侵入し肺炎等の呼吸器感染症に関わる可能性が出て くる。

次に病原体が血流に入り込み(菌血症)直接他臓器に移行する場合が考えられる。
歯 肉溝上皮は、外部からの病原体の侵入を阻止しているが、炎症による組織破壊で上皮の潰瘍 形成が起こると歯肉縁下プラーク細菌が歯肉組織内に侵入することが可能になってくる。 歯 肉内にはいった細菌は末梢血管から静脈を経由し全身に運ばれる。
これらの菌が口腔以外の 部位に行き着き増殖した場合そこで病変を起こす可能性がある。
さらに菌が移行しなくても 菌の病原因子のような成分が血流を介して頻繁に他の組織に作用しても病変が起こる可能性 がある。
もう一つの可能性としては、口腔細菌に対する生体防御反応(免疫応答)が関与して疾患 が起こってくることが考えられる。
免疫担当細胞等の生体防御細胞は相互に作用しあって病 原体を排除するため、細胞同士が可溶性の物質(サイトカイン)を産生しコミュニケーショ ンをとる。生体は病原体に対しそれを排除し体を守るシステム(免疫)を持っている(図1)。
これは大きく自然免疫と獲得免疫の二つに別れている。
自然免疫は侵入してきた病原体を非 特異的に攻撃するシステムで好中球やNK 細胞がその役割を担っている。獲得免疫ではマク ロファージが抗原を貪食し、それを、ヘルパーT 細胞に提示するとヘルパーT 細胞がB 細 胞を刺激して抗体を作らせるとともにキラーT 細胞による細胞の破壊を促進する。このシ ステムには記憶作用があり、一度侵入した病原体に対して2度目には速やかに反応する。こ のシステムは病原体の排除には有効だが、その作用とともに起こる自分を守るための炎症に よって自分に都合が悪い状態が起こることがある。アレルギーはその代表的なものである。 つまり菌を攻撃しようとした結果、自分の組織に傷害を与えてしまう。
さらに免疫担当細胞 のコミュニケーションのために働くサイトカインが病原体を排除するプロセスでも産生され ている。このサイトカインが血流を介し動脈硬化症のみならず糖尿病、低体重児出産などの 病因に重要な役割を果たすと考えられている。

2.口腔細菌が関わる心血管系疾患
1)細菌性心内膜炎
以前から口腔細菌との関連が認められ、口腔細菌との関連が明らかにあると考えられてい る疾患は細菌性心内膜炎である。
血液が心臓の狭い穴を高流速、高圧差で通過するとその時血液の渦流が生ずる。 その渦流によって心内膜や弁膜の内皮面に血小板とフィブリンからな る血栓が形成され、これに血液中に侵入した細菌が付着して菌が増殖し、ついには弁破壊に 進展する。 とくに人工弁をいれている人の心臓の中では血流がスムースに流れない部分がで きやすく心内膜炎になるリスクが高くなっている。
口腔細菌は一過性菌血症として血流中に 入り込むことがある。
表1に示すように抜歯、歯周外科、ブラッシング等の歯科処置により 高頻度で一過性の菌血症が起こる。
キャンディやパラフィンを噛んだだけでも17−51%程度 の確立で菌血症が起こると言う報告もある。
これによって侵入した菌が心内膜で増殖し炎症 をおこす。
表2には心内膜炎から分離された口腔細菌を示す。
感染性心内膜炎の30−40%をしめるの がviridance streptococci(緑色溶血レンサ球菌)のグループである1)。
これにはStreptococcus sanguinis, Streptococcus mitis, Streptococcus salivarius 等の口腔内で多数を占めるレンサ球菌及 び齲蝕の病原体であるStreptococcus mutans も含まれている。
これ以外の細菌としては、歯 周病の病原体であるActinobacillus actinomycetemcomitans も検出されている。
これらの細菌 のうち心内膜炎の原因となることの多いS. sanguinis は血小板を凝集する因子を持つことが 知られている。心内膜炎の最初のステップでは心内膜や弁膜の内皮面に血小板とフィブリン からなる血栓が形成されるためこの血小板凝集性は本菌が心内膜に付着しそこで増殖するた めの重要な因子と考えられている2)。

2)動脈硬化症
_ 動脈硬化症と歯周疾患
動脈硬化にはそのおき方や部位によりいくつかのタイプがありますが、歯周炎との関 与が解析されているのは主に粥状硬化症です。
粥状硬化症は大から中程度の弾性動脈の 進行性の疾患である。
粥状硬化症の進行した部位では、溶けた細胞、コレステロールの 結晶、泡沫細胞、フィブリノーゲン等を含む壊死した病巣が形成されている。粥状硬化 症(動脈硬化)が進行すると血栓による心筋梗塞や脳梗塞等の虚血性心疾患を引き起こす。

表2.細菌性心内膜炎から検出される口腔細菌
グラム陽性球菌グラム陰性桿菌
Streptococcus sanguinis Actinobacillus actinomycetemcomitans
Streptococcus mitis Eikenella corrodens
Streptococcus anginosus Fusobacterium nucleatum
Streptococcus salivarius Prevotella melaninogenica
Streptococcus mutans Bacteroides oralis
Streptococcus intermedius
グラム陽性桿菌
Rothia dentocariosa

表1.
歯科処置と菌血症
処置菌血症を起こす確率(%) 範囲 抜歯60 18−85
歯周外科88 60−90
ブラッシングと洗浄40 7−50
Durack, D.T.19)より一部改編
平成15年の死亡率では心疾患と脳 血管障害がそれぞれ15.7%,13%で死 亡率の2位と3位をしめている。 本疾 患の原因としては、高脂血症、高血 圧、喫煙が発症のリスクファクターと して考えられてきた。しかしこれらの 古典的リスクファクターで評価した時 にその下部40%に属していても粥状硬化症になる患者がいることから何か別のファク ターの関与が考えられていた。
歯周炎と虚血性心疾患の患者の間で共通の特徴が多数認 められることや、心疾患が歯周炎患者で多く認められることが報告され歯科疾患が心血 管系疾患と何らかの関連性があることが予想されてきた。

疫学的な解析ではその疾患との関係をOdds 比にして表している。
Odds 比1はその 原因があっても疾患になりやすさが変化しないつまり関係ないことを示している。
値が大きくなるとなりやすいという事になる。
Beck ら3)は歯周炎の骨吸収と心冠動脈疾 患、重症心冠状動脈疾患、卒中のodds 比がそれぞれ1.5,1.9,2.8であることを示し ている。
Grau らは4)アタッチメントロスが6mm 以上の重度の歯周炎の患者ではアタッ チメントロス3mm 以下の健常者と比べ脳梗塞をおこしている人が4.3倍であることを 示している。
これらのデータとは対照的にHojoel らは、心血管系疾患と歯周炎の関係 に関連が低いことを示している。
さらにこの結果は同じデータベースを用いて解析を 行った非出血性卒中と歯周炎のOdds 比が2.1と報告しているWu ら5)の結果とは異なっ ている。
これらの解析を行う時は、心血管系疾患と関与する他の因子を補正し歯周炎の みのリスクについて解析を行っているはずである。これは補正の仕方によってデータが 異なってくることを示している。
Desvarieux ら6)は、歯の欠損と長期の歯周炎は男性で は粥状硬化症のリスクファクターとなりうるが女性では関連が認められないことを報告 している。このように性差や、遺伝子型の違い等の複数因子がその発症に影響を与える ため1つのファクターだけで見た場合、他の因子の補正不足や過剰補正によってリスク ファクターが隠れてしまう可能性がある。
現在まで解析が行われたデータベースでは歯 周炎の状態の評価があまり正確なものとは言えず、今後正確な評価基準を用いた解析が さらに必要であると考えられる。

_ 動脈硬化のメカニズム
Ross により急性炎症と心血管系疾患の関連が仮説として示されてから、表3に示す ような複数の病原体についてその粥状硬化症への関与が解析されている。
粥状硬化症は 脂質が血管壁に沈着することによって起こる。
血液中にlow density lipoprotein (LDL)が増加してくるとそれが血管壁に入っていく(図2A)。
まず、マクロファー ジが血管壁に入り込み活性化してLDL を貪食する。LDL を貪食したマクロファージは 泡沫細胞(foam cell)と呼ばれる(図2B)。
これが繰り返され泡沫細胞が増加してく るとそれが次第に集まって細胞外脂質(lipid core)を形成する。
時が経つにつれこのlipid

表3.
心血管系疾との関与が示されている微生物
菌種
Helicobacter pylori
Chlamydia pneumoniae
Human cytomegalovirus
Human herpesvirus
図2A マクロファージの血管壁への侵入
図2B マクロファージの泡沫細胞化
図2C 細胞外脂質の形成

core が大きくなり血管壁は内側に膨隆し始める(図2C)。
これにより血管内腔の狭窄 が起こる。膨隆部は、lipid core を繊維状のfibrous cap が覆っている。
このfibrous cap の部分が破綻するとそこで止血をしょうとして血小板の凝集が起こり、血液凝固によっ て血栓が形成される。
これが心冠状動脈や脳血管で起こるとそれぞれ心筋梗塞や脳梗塞 となる。Ross の仮説では、炎症により血液中のマクロファージが増加し、炎症の刺激 により血管壁に侵入したマクロファージの活性化等が促進され粥状硬化症の形成が促進 されると考えている。
口腔細菌の粥状硬化症との関わりはP. ginigvalisを中心にその可能 性が示されている。
P. gingivalisは、血管内皮細胞に作用しサイトカインであるMCP− 1産生を誘導しマクロファージを呼び寄せるとともに血管壁に接着分子であるVCAM −1を発現させ血中のマクロファージの血管壁への侵入を促すことが示されている7)。
Qi らは、P. gingivalis 菌体及び内毒素がマクロファージをfoam cell に誘導することが できること、さらには、P. gingivalis がfibrous cap を溶解する能力があることを示して いる8,9)。
さらにP. gingivalis は、血小板を凝集させて血栓を形成する作用があることが 知られている10)。
これらの知見はP. gingivalis が血管壁に入ることはアテローム性動脈 硬化症形成に関わる反応を誘導する能力を持つことを示している。

_ 動物モデルでの病変の形成
歯周病原菌の心血管系疾患形成に関しては動物実験によっても確かめられている。
Li らは、動脈硬化を起こしやすいApoE+/−マウス*に対して高脂質食を投与しながらP. gingivalis をマウスの静脈から投与すると大動脈壁に粥状硬化症の病変が形成されることを 示している11)。
さらにLala ら12)は、ApoE−/−マウス*に高脂質食を投与しながらP. gingivalis を経口投与することによって口腔内へのP. gingivalis の定着と大動脈壁の粥状硬 化症病変の形成を報告している。
さらにGibson ら13)は、同じ感染モデルを使って線毛 を持つ野生型のP. gingivalis とその線毛の欠損株を用いて粥状硬化症の形成に差が出る かどうかについて解析を加えている。線毛は内毒素と同様に免疫系を刺激することが知 られている。野性株の投与では、歯周炎が起こり、自然免疫で病原体を認識するTLR 2やTLR4が血管の組織で上昇するとともに粥状硬化症が促進されていた。これに対 し線毛欠損株では、歯周炎も起こらずTLR の発現上昇及び粥状硬化症の促進も起こっ ていなかった。
この結果は、P. gingivalis の線毛による自然免疫の刺激が粥状硬化用の 病因に重要な役割を果たすことを示している。

今までの実験は、全て菌が血管壁に入ったという考えに基づいていたが、Jain ら14)は ウサギの歯に結紮をし、P. gingivalis の定着をしやすくした上で経口感染をさせ大動脈 壁の粥状硬化症病変の形成が促進されたと報告している。
このウサギのモデルでは、大 動脈の病巣からP. gingivalis が検出されていない。
この点から、菌自体が動脈に行かな くても菌の成分が動脈に作用すれば可能だと考えることができる。
これに関しては、直 接菌が血管壁に侵入するという局所的な現象が必要なのか、全身的にサイトカイン等の 炎症のメディエーターの増加や菌の成分が血中に増加し作用することによって起こるの かについてさらに検討する必要がある。
これらの実験から、一過性の菌血症が持続的に 起こっているような状態では、粥状硬化が起こりうることが考えられる。
_ 大動脈・心冠状動脈からの歯周病原菌検出
口腔細菌が血管の内皮に入り増殖できればそこで病変を起こす可能性が高くなる。
P. gingivalis やA. actinomycetemcomitans 等の歯周病原性菌は以前から細胞侵入性を持つこ とが知られている。
Dorn ら15)は、P. gingivalis の心冠状動脈の内皮細胞に侵入性が認め られることを報告してる。
口腔細菌とアテローム性動脈硬化症との間の関連を明らかにするために、ヒトの粥状 硬化症病巣からの菌の検出が試みられてきた。
われわれ16)は大動脈のアテローム性動脈 硬化症の病変からTreponema が23.1%検出されたことを報告した。さらにHaraszthy

図3 歯周病原菌の冠動脈と歯周炎ポケットからの検出
表4 冠動脈狭窄部からの歯周病原菌遺伝子の検出
ら17)は、P. ginigalis, Tannerella forsythensis, A. actinomycetemcomitans 等の口腔細菌が18 %から38%程度検出されることを報告している。
われわれが心冠動脈狭窄部のサンプル 中のP. ginigalis, T. forsythensis, A. actinomycetemcomitans, Campylobacter rectus, T. denticola の5種の歯周病原菌の検出を試みた結果、その検出率は5.9−23.5%であった18)(図 3)。
さらにP. ginigvalis, C. rectus, T. denticola では、4mm 以上の歯周ポケットが4ヶ 所以上ある人は、3ヶ所以下の人に比べて心冠状動脈から菌が検出されやすい傾向が認 められた18)(表4)。
P. gingivalis は、血管内皮細胞に作用しマクロファージを呼び寄せ るMCP−1の産生を誘導するとともに、マクロファージのような細胞に付着しその血 管壁への侵入を促す接着分子VCAM1−1の発現も誘導することから考えると、P. gingivalis のような歯周病原性菌の血管壁への侵入によってアテローム性動脈硬化症のプロ セスが促進されている可能性がある。

おわりに
P. gingivalis を中心とした歯周病原性細菌の粥状硬化症の発症に関与する反応の誘導、粥 状硬化症感受性の高い実験動物へ歯周病原性菌の口腔感染により粥状硬化症の促進、粥状硬 化症患者の病変からの歯周病原菌の検出等の点から歯周病原菌は粥状硬化症の病因に関わっ ていると考えられる。
さらに血管病変から生きた歯周病原菌を検出したという報告もされて いる20)。
今後、発症のメカニズムについての分子レベルの解析と、疫学的な解析を用い、発 症にどの程度寄与しているのかを明らかにすることにより、心内膜炎、粥状硬化症などの他 臓器疾患に影響を与える病変として、口腔疾患の重要性と口腔保健の意義がさらに明らかに なっていくはずである。

*ApoE+/−マウス,ApoE−/−マウス:ApoE 遺伝子の欠損により高脂血症を起こしているとと もに粥状硬化症を起こしやすくなっているマウス 参考文献
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医師の目からみた歯周疾患と心血管系疾患との関わり
東京医科歯科大学医学部付属病院血管外科教授岩井武尚
正直言って医科と歯科の関わりは同じ土俵の上にいるようでいない関係であるといえるか もしれない。
その原因は教育にもあるようであるが、咋今の歯周病菌をめぐる話題を考え るとき、医科側から見ると注目すべき大きな欠損部位を見つけた感じである。
歯科から発信 された多くの歯周病と全身疾患に関する警告が未だよく伝わっていない、伝えきれていない といえる。
自分の専門分野に限ると、あのエノケンさんの足を奪ったバージャー(ビュル ガー)病という有名な血管の病気がある。40年くらい前には全国で10万人以上の患者がいた ようであるが、多分デンタルケアーの普及のためか現在1万人ほどになってしまった。主と して若い男性のヘビースモーカーに発症する病気である。その病気について集大成を成し遂 げた名古屋大学の塩野谷名誉教授でさえも、この患者の口腔内変化のことは全くふれていな い。
たばことの関係が濃厚であるので、口腔内に自然に目が行きそうであるがそうはいかな かったのである。
ところが時代は1928年に戻ると、当時は全身を診る時代だったのか、有名 なメイヨークリニックの血管学者アレン(Allen)は口腔内と咽頭部を観察して口腔内感染 (歯周病など)とバージャー病の関連を示唆している。しかしその後、バージャーも含めて だれも菌は見いだせなかった。バージャー病の初期変化はどう見ても、間違いなく感染なの である。

それから約80年して一人の日本人が注目したことになる。
小生の現在までの研究では、 バージャー病と歯周病は濃厚につながっていると思われる。
歯周病菌が血管内できわめて血 栓を作りやすいという特徴に加えて、喫煙−歯周病−バージャー病は強い三角関係にあるこ とがわかったからである。
歯周病菌DNA は92.9%(N=14)、そのうちTreponema denticola が85.7%に見つけられている(2005)。
そもそもは、これも全身疾患である閉塞性動脈硬化症や腹部大動脈瘤と歯周病菌との関係 にわれわれは目を向けていた。2000年頃からである。
粥状硬化症は頚動脈や冠動脈にも好発 するので、1999年その部位からも歯周病菌が検出され報告されたのが始まりである。
同じく口腔内や咽頭といった部位は多くの共生菌がおり、歯周病菌以外にもクラミジア肺 炎菌、サイトメガロウイルス、ピロリ菌なども口・咽頭あたりから血中に入りこむ。これら の菌も、頚動脈、冠動脈の粥状硬化部位からすでにみいだされている。
まさに、心血管疾患は歯周疾患と切っても切り離せない関係になってしまった。疫学的に も歯周疾患と心血管病変は強いリンクが証明されている。
参考文献










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