睡眠時無呼吸症候群




睡眠時無呼吸症候群(Sleep Apnea Syndrome)
都ホテル 2003年7月19日(土)
講師 西 耕一 石川県立中央病院 呼吸器内科診療部長
   宮田 勝 石川県立中央病院 歯科口腔外科部長
今回は、最近、医科歯科共に関心が高まっているテーマを取り上げた。

今年2月に発覚した、岡山駅での新幹線居眠り運転がこの病気を日本中に知らしめる事 となったようだが、西先生のお話によれば、 アメリカでは10年以上前から、スペースシャトル、チァレンジャー号の爆発事故や バルデス号の座礁事故などで注目されていたそうです。
1993年の報告では慢性的な睡眠障害は約4000万人、常時睡眠不足者は何百万人、 直接間接の経済的損失もおおよそ200億ドルにも達すると推計されているそうです。 日本も推して知るべしか。
睡眠障害の主な原因はSASで、そのイメージはBMI値の大きい男性で、睡眠中のいびき 無呼吸、低酸素血症、重度の断眠、昼間の眠気等が主のものとなろう。
また、無呼吸ばかりでなく低呼吸(hypopnea)をも加えた睡眠時無呼吸低呼吸症候群(SAHS) としての捉え方が実際的との事で、詳しい解説がされた。
特に注目を引いた点は、脳血管障害(4倍)、心疾患(3倍)、高血圧(2倍) の合併症リスクがあり、そのまま放置すると9年で4割の人が亡くなるという報告であった。
SAHSの確定診断はポリソムグラフィーによる他は無く 、生命予後改善の効果が証明された治療法は今のところ、鼻CPAP療法しかないとのこと。
しかし、使用の居心地の悪さもあり、どうしても使い切れない人には歯科装具(スプリント) も選択肢に入れることになるとの事。
この点は歯科には嬉しい話で、宮田先生もお話されたように、 旅行にも携帯できる簡便さが魅力的で、効果も充分期待できるとのことであった。
但し、歯科が作るスリープスプリントは内科医の診断のもとに作製できるもので、 装着の後も、スプリントが効果的か否かを充分診る必要があることは極めて大切で、 装着後の経過診断は欠くべからざるものと結論された。
理由は、報告によると13%に、より悪化する場合があるからです。
今回珍しく、このスプリントを作製する立場にある歯科技工士さんも参加され、 歯科界の関心の高さが窺われた。
歯科に於ける、協会としてのスタンスはこの講演で十分理解できたであろう。
お二人の講演の後、内科医から精神科領域の疾患との鑑別に関しての質問や耳鼻科からの意見、 そして歯科からの体験報告など活発に発言があり、 それに答える講師陣の返事も頷ける内容で、内容は面白く深まった。
保険医協会ならではの良い企画と自画自賛したい。










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