土曜くりにっく「歯周病と全身疾患」。最終稿@−3




土曜くりにっく「歯周病と全身疾患」。

@ 歯周病の特徴
歯や歯肉についている歯垢は、最近プラークなどと呼ばれるようになりましたが、 「食べかす」などではなく、ばい菌の集合体です。
人間は皮膚や粘膜で隙間なく壁を作り、ばい菌の棲(す)む汚れた外部と大切な器官 ・臓器がある内部を遮断しています。
ところが、歯は人間の内部から外部に向かって大切な壁を貫通したために、 歯の周囲にぐるりと隙間(溝)を作ることになりました。 健康な状態では、溝の片側を形作っている歯肉は引き締まって、歯にぴったりくっ付き、 ばい菌の侵入を困難にしています。 また、溝の底からは、常時、白血球などの免疫細胞が出たり、 免役物質を含む「液体」も湧き出て、ばい菌の攻撃に対抗しています。

ところが、人類の長い歴史のなかで、歯周病菌の一部に、 この免役細胞から逃れるために、「目くらまし」を放出し、 発見されないようにする技を身に付けたものが現れてきました。
また、歯周病菌は溝の底から湧き出てくる液体中のタンパク質などをエサにするタイプの菌で、 他の多くの菌と共に集団生活をしながら、 お互いに「私のウンチはあなたの食べ物」のような栄養循環システムも採用しています。
飢餓の心配がない社会を作っているので、なかなか消滅してくれません。
今まで、歯周病といえば、歯肉から血が出るとか歯がぐらぐらするなど、 単に局所的な症状が注目されてきました。
しかし最近では、テレビCMなどで「歯周ポケット」という言葉を耳にするようになりました。 歯周ポケットは歯周病の特徴を現す大切なキーワードで、 病的に深くなった溝のことを指しますが、 そこは歯周病菌を製造・貯蔵する大工場と言っても良いかもしれません。
 ばい菌を長期にわたって大量に生産すると共に、 唾液や血管を介して体の各所に配送する場所です。
菌が作る物質や歯肉周辺の炎症反応によって生じる物質も、 血流に乗せて全身に運ぶ場所にもなっています。
そして、このばい菌や物質があちこちに運ばれる事が、 今回のテーマ「歯周病がいくつかの全身疾患を引き起こすのではないか」 とされる根拠になっているのです。










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