医療改革と多国籍企業支援型国家への構造改革




小泉内閣(経済諮問会議)の基本方針は単純化すると、 社会的ニーズの大小はともかく効率性の低い部門から「多国籍企業の経済活動」 にとって効率性の高い部門に、 人と資本を移動する事で経済成長を生みだす事にあると識者が指摘している。
この日本の多国籍企業化により、新たな上級労働階級が出現するともに第三世界の ブルーカラー労働者と競争する事になる階級(効率の低い部門) は低処遇労働者化し大きな階級分化を促進する事になるとも言う。
それだけならまだしも、都市の再開発、大学院大学等の高等教育や研究、 IT関連の基幹整備などに重点投資される事で恩恵を被る上級労働者(企業)は、 本来、『国民皆保険制度とは疾病が貧困の最大の原因と認識し、 生命尊重の立場に立ち、医療の機会均等は最優先されるべきとの理念から、 最低限度のと但し書きはついたものの、ひろく国民をあらゆる危険から 「平等」に守ろうとした制度』である事を無視し、 自分の稼いだものを稼がないものに分け与えない仕組みを意図して作り上げようとしている。
福祉の根幹が崩壊するとも言えよう。
医療の質的、年齢構成的変化などにより、 今後ますます医療費が増大する傾向は避けられない現実において、 国家財政からの医療費の抑制、削減は当然の帰結として、 医療保険制度でカバーする質を低下させ、 それ以上の高レベル医療を望む場合の医療費は国民自身が自前で調達させられる事になる。
結果的に外国資本を含む民間保険の市場拡大要求を支援する事になり、 ひいては階級別医療の誕生に道を開く事になる。
国民は果たしてそれを望むだろうか。 この場合の「国民」はバラエティに富み過ぎていると思うし、 それぞれの年代職種が充分な情報を得て、充分な意見を国会に伝えているとは思えない。
マスコミの報道は自分が勝ち組みに属している?と錯覚している為か、 報道の本来の目的を放棄し、その医療改革の意味する本質を伝えず、 多国籍企業の企業負担軽減要請に荷担しているとしか思えないスタンスである。
医療を真に理解し国民の為の医療政策を唱える保険医協会、 そして全ての医療関係者が、今、 日本は低福祉国家か多国籍企業支援型国家を目指すかの大切な分岐点にある事を、 そして経済中心の政策がたとえ成功してもかなりの率の国民は恩恵を受けられないどころか 見捨てられる危険に満ちていると言う未来を、 あらゆる手段を用いて、強く強く国民にアピールすべきである。









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