持論(その4)02、2月号




社会保障とは人が食べて寝て等の生きることを保障するものと定義するならば、 そのレベルは、時代と共に変化することを内包していることになろう。
食料、住居などの基礎的分野は勿論のこと、 その時代のより良い生活、健康的な環境をも保障されるべき故に、 様々な業種が有機的に関連し、助け合って社会を営む必要があることになる。
それは経済活動の適切な営みや発展と関連付けられる要素があると言えよう。 そしてこの経済が世界的規模で吹き荒れているグローバリズムの嵐の中で翻弄されている時に、 日本は世界の中でどんなスタンスで生き、日本はどんな経済路線に進み、 社会保障をどんな位置付けに置こうとしているのか、 政府は真実を正しく語ろうとしない。
少なくとも、憲法第二十五条で定められた精神は、 民主主義の成熟度に応じてではなく、経済情勢の変化(悪化)に応じて、 その形を変容(低下)して良いとする政策を取っていることは間違いないようだ。

それならば、せめて、我々保険医協会がその設立の理念である 『国民の健康を守る』という立場で、 日本のあるべき社会保障制度や医療制度について、 また、どの程度の国民負担が妥当なのかについて提言しようではないか。
医療の専門家が現場を踏まえた上で発言し、 医療政策において政府案とに違いがあれば対案を具体的に提言し、 その是非を世に問うことは責務である。
今までの、協会の『国民医療の充実』等のスローガンは、 真に患者さんサイドに立った発言であったと認識しているが、 マスコミの論調は政府の政策を後押しするかのように、 患者と医療人だけの問題に矮小化し、 社会保障に対する国の負担軽減策を覆い隠そうとするかのようである。
その典型例としては、医療人サイドは、経営基盤が磐石でなければ、 充分な医療を施すことは困難との主張がある一方、 患者さんサイドは医者の懐なんぞは関係ない、 希望するレベルの医療が低負担で、いつでも安全に提供されれば良いと言い放つ論調である。
このような意図的に創られた対立像を払拭し、医療に対する国民の正当な信頼を得るため、 誤解をとくために、更なる活動が求められているように思う。その第一歩として、 当協会が企画している社会保障セミナーの開催は的を射た活動であるといえよう。
このような活動が全国の各協会を中心に展開され、 国民的合意が得られた社会保障、医療制度に結びつくことを願うものである。









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