歯科における 不自然な現行制度




不自然な現行制度(保険診療と混合診療の混在)の改正を

 一九五一年創設の国民皆保険制度は、憲法二五条を具現化する形で、 すべての人に医療を適切・平等に提供することを目的としているという。
また、現物給付を大原則とし、一連の医療を保険部分と自由診療部分とに分けて提供することは認められていない。
 しかし、例外的に認められてきた分野もある。
二〇〇六年十月施行の保険外併用療養費制度(これ以前は一九八四年発足の特定療養費制度)がそれである。
 また例外を拡大する流れも、近年勢力を増している。
それは、医療関係者が一人もいない経済財政諮問会議や規制改革会議が、 米国政府からの「年次改革要望書」「日米投資イニシャチブ報告書」を具現化する窓口となり、 公的医療費の抑制と医療分野のビジネス化(混合診療の解禁・拡大に伴う保険会社参入や企業の病院経営参入など) を進めてきたことにみられる。

 一方、その流れに保団連は一貫して反対の立場を堅持してきた。
混合診療が解禁となれば、医療制度に経済格差が持ち込まれ、受診抑制が生じる。
また、市場原理主義の米国のように、経済弱者は自己負担が払えず利用を我慢をし、 使えるのは「富者」ばかりとなり、公的制度の変質を招くことになると。

 ところが、医科の差額ベッドなどの問題以上に、歯科にはもっと大きな検討事項がある。 前歯のセラミック治療のように、事前の治療は保険を利用していても途中から自由診療に移行が認められるという 「五十一年通知」がそれである。
医科から見れば明らかな混合診療も、歯科では合法化されている。 
加えて、歯科界には国民のためと称し、セラミック以外の分野にまで拡大すべきとの意見も少なくない。
保団連の主張と異なる混合診療の推進である。
歯科界全体として混合診療に対し統一見解がなされていない現実は、 歯科界にも国民にとっても、良いこととは思えない。
必要なものは早期に保険に収載し、有効性や安全性が未確立のものは、 できる限り患者負担以外の方法でまかなうべきと、きっぱり国民に向け意見を発するときではないだろうか。
 誰でも、どこでも、安心して、よい医療を受けられる制度にする必要があると、改めて主張する。










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