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歯周病と全身疾患の研究会を開催するにあたって
4半世紀ほど前に、医学部出身の予防歯科教授から 『君、糖尿病の人には歯槽膿漏が多いのだが、その辺のところを研究してみないかね。』 と話を向けられた事を思い出します。
歯周疾患の原因論的研究はかなり進み、 科学的に証明された治療方針が確立されつつあると安心していた最近、 とんでもない話が1999年6月日本顎交合学会の特別講演で 日本に紹介された。
Michael G Newmanの『歯周疾患と全身疾患との関係』がそれです。 糖尿病の人は歯周病になりやすく、また治りにくいと言うレベルでなく、 逆に、 歯周病が糖尿病を悪化させるかもしれないと言うのです。
また、心臓発作を引き起こしたり、早産の原因になったりするとまで主張し、 脳卒中と呼吸器疾患との関係も強く、骨そしょう症に関しては、
Osteoporosis is not caused by aging. It is caused by ignorance.
とまで言い切っていました。
それらの話は、何となく本当らしいとは感じられるのですが、確かめようがなかった。
ところが、1999年の暮れに、今度の歯科講師陣の一人がアメリカから一冊の本を入手し、 一挙にもやもやが吹き飛びました。
話は簡単、其の本『Periodontal Medicine』をテキストにして 医科の専門家のアドバイスを受けながら真偽の程を確かめれば良いのです。
保険医協会ならではの、高水準の医科講師陣をそろえました。 歯科医ばかりでなく、医科関係者にも参加を呼びかけたいと思っています。
新しい時代の歯科と医科の連携が始まります。


PMテキスト冊子化 覚え書き
2001,8,14時点で
1999年6月12日(土)13日(日)顎交合学会が東京で開催された。 Michael G Newman氏の特別講演が午前中にあり、私が何気なく受講してしまったことが、 今にして思えば事の始まりとなったように思えます。
予期せぬすごい内容に興奮して、金沢に帰るなり小島先生と浦崎先生にその要旨をメールしました。 反応は冷ややか。訳のわからない英文交じりの文章で、 じっくり検討するに値しないと判断されたようだ。
初めて聞く内容のうえに、あの平田からでは何ともリアクションのとりようがなかったらしい。
何度か、われわれの属する歯周病の勉強会で話題にしたのだが、 今一つ重要性を伝えられなく、盛り上げる事ができなかった。そうこうするうちに、 6ヶ月ほど過ぎた。
2000年早々、歯周病の勉強会に久々に椙岡先生が出席された事が再燃の切っ掛けとなった。 Periodontal Medicineと言う本を持参したからです。 アメリカに勉強に行ったとき書店に見本として置いてあったものを強引に買い取ってきたと言う。 氏もそれほど興味を引いた一冊だったのです。
現物を目にして、浦崎先生の目の色が変わった。 小島先生や白石先生も興味をそそられた。
浦崎先生は椙岡先生からその本を奪い取って持ち帰り、即、アマゾンドットコムに注文を出すと言う。
私と小島先生も乗った。注文の3冊が届くまでの2ヶ月間ただ待っていただけでなく、 保険医協会主催の研究会にしてしまう企画をおおよそ立案した。 同時に何とか早くその内容が知りたくて、一番高い翻訳ソフトを購入して、 椙岡先生からお借りした本に付属しているフロッピーから訳を試みた。
しかし期待に反して翻訳レベルは最初の序文だけでもう結構と言う結果だった。 やはり自ら訳するしかないと覚悟を決めるしかなかった。
それでも学術委員会が断続的に開催され、少しずつ案を煮詰めていった。 浦崎先生は全部をやる必要がないと主張し、全16章から重要と思われる6章を自ら選んだ。 歯科6人の担当者のうち3人は決まっているも同然。 歯科の学術担当のわれわれ3人だ。残り3人だが、 やはり椙岡先生には参加をお願いすべきだろうと意見が一致したのは自然の成り行き。
我々メンバー全員が参加している歯周病勉強会の設立者であるし、 英語に少し強いという白石先生にもお願いしたら快く引き受けてくださった。
各担当者にどの章を割り振るか、順番はどうするか、 開催日はいつにするかについてはなんとなく決まった。
私がびびっている時、困っている時いつもやる手ですが、トップバッターをだれにするか悩んだら、 浦崎先生にお願いすると良い結果が待っている事になっている筈。 人の良い彼はいつも二つ返事でOKをくれます。 今度も試してみたらやっぱり承知してくれました。
一番貧乏籤を引いたのは小島先生かも知れないとその時は思われた。 骨粗しょう症?テクニカルタームなんか丸っきりわからないもんネ。 しかしこの時は、相手があること、担当する医科の先生の実力をまだ知らなかったのです。
歯科の担当者が全て決まらぬうちに理事会に企画を提出し、 医科の講師の推薦をお願いした。
中新先生にタバコの章をお願いする事になったのは少しあとのことであったが、 この選択は今にして思えば大ヒットであった。

医科の講師陣は今度ばかりは少し難航した。 それでも大学の教室における先輩後輩の力関係と言うか、 人脈と言うか、医科理事者の顔の広さには今度も脱帽してしまいました。
高松会長は金沢市民病院の内科医長で、 糖尿の臨床に大変強く海外の著名な専門誌にも数多く論文を投稿されているという 永井幸広先生を紹介してくださいました。 大学の同じ糖尿病を専門とする先輩後輩の関係だと言う事でした。 アポイントを取って金沢市民病院にお尋ねしたところ、気持ち良く承諾していただきました。
石川県立病院産婦人科部長の朝本明弘先生には、 やはり協会理事の井沢宏夫先生が同病院のある先生を通じてお願いしていただいたお陰で、 事前に快諾を得る事ができました。前もって資料をお届けし、 打ち合わせの為の準備検討会にも出席頂き、ある程度進んだお話を煮詰める事ができました。 この準備打ち合わせ会は第1回目の反省に立って、2回目以降は全て行なわれる事になりました。
3回目の木藤知佳志先生も井沢先生の後輩ということで紹介していただき、了承を得ました。 福井県立病院勤務(内科主任医長)のため、担当の小島先生そして浦崎先生と私の3人で 福井まで打ち合わせに行きました。研究会の2週間前だったのですが、 木藤先生は忙しくてテキストにさらっと目を通してだけで、 ほとんど準備ができていない状態で、 我々の意図するところを充分理解してから着手するという事でした。
我々の心配をよそにたったの10日間で格調高い、膨大なレジュメを用意し、 スライドまで作成して本番に臨んでいただきました。 3人のなかでは今でも語りぐさになっている程の驚きと感動でした。
4回目の柴山真介先生は同じ石川県保険医協会理事同士という事で良くお会いする事ができましたので、 理事会のあと担当の私とチョコチョコ打ち合わせしました。 訳のわからないことばかり言う私に腹も立てずにお付き合いを頂き感謝です。
5回目の小川晴彦先生は、理事者の小川滋彦先生の弟という事と、 その前の「歯科に必要な最新医科情報」 と言う小冊子作成の為の講演会にも協力頂いているという事もあり、 断られる心配はないだろうと安心しきってしまい、 正式なお願いが遅れました。申し訳ないと反省しています。
しかし紹介者の小川滋彦先生から呼吸器学会ではいつもシンポジストを務めるほどの実力者 である事をお聞きして心強く感じた事を覚えています。
最後の6回は、やはり同じ理事者の服部真先生が今だ決まらぬタバコの章の医科担当者選定に 悩んでいる私をみかねて、名乗りを上げて頂きました。
ディスクにタバコに間する情報を山の様に整理している事を知らない私は、 大変な作業を良くも引き受けてくださったものだとそのお心に涙しました。 ふたを開けて見れば、専門家以外の何者でもなかった。誰が見ても適任者だったのです。

冊子化の途中、医歯薬出版から翻訳書がでるらしいとの情報があった。
その中の一人に新潟大学の吉江教授も関係しているらしいとの事、 それならと直接電話でお話を伺いました。
吉江教授からは貴重なアドバイスを頂くと同時に、医歯薬出版のPM担当者、 水島さんを紹介していただきました。 水島さんに対しては、当協会がPM翻訳の一部、要旨を冊子に掲載する事に関して、 版権をいたずらに侵害する事のないように努める事、 テキストの内容を掲載する場合はその個所を明示する事、 当協会は医歯薬の翻訳書をコマーシャルする事などで協力を惜しまないなどの条件を提示し、 了解を得た。
特別問題にはならないだろうというコメントも頂き安心しました。 ただし、編集責任者の明海大学教授の宮田隆先生とそのあたりの協議をして欲しい と言う要望が付け加えられた。
天の時(利)、地の時(利)、云々と言うのでしょうか、 直ぐあとに氏が石川県歯科医師会学術セミナーの講師として金沢に来られる予定があり、 石川県歯科医師会学術委員長の白石先生、明海大学の同窓会の中心人物で、 同じ勉強会に所属している松原五郎先生の協力も得て、講演会当日、 5人でお願いに伺いました。
宮田教授は良い事をするのに何の問題があろうか、 歯科界の為に頑張りましょうと熱く応えてくださいました。寛大なお心に感謝です。
公私ともども忙しい方ばかりと充分に知りながらも敢えて協力を依頼したにもかかわらず、 喜んでその責務を貫徹していただいた歯科担当者に対しては、 心より感謝致します。また、医科の外部講師の方々にも本当に貴重な時間を当協会、 歯科界の為に割いていただき感謝に耐えません。
協会理事講師の方にもお世話になりました。これに懲りず、 今後もご協力をお願い致します。
それから、医科の講師陣をご紹介し、間を取り持っていただいた協会理事の皆さんにも感謝致します。
協会事務局員の工藤さんには、講演会レジメ作成、 講演のテープ起し、冊子の編集作業など苦労をかけ続けました。
皆さんにアリガトウです。


PM講師陣へ原稿依頼  
  『歯周病と全身疾患の研究会』講師の皆様へ
当初の暖冬予測を覆した寒さと大雪。
皆様,如何お過ごしでしょうか。
本研究会の第1回が開始されたのは2000年5月20日でした。
其れから第六回の最終が9月20日まで順調に経過し、 さてテキスト作りを始めようかと言う段階で、足踏み状態が続きました。
御連絡も遅れて申し訳ありませんでした
此れはほとんどすべて、平田個人の資質に由来する問題が原因でありました。 反省しています。
当初、医科講師陣には出きるだけ負担をかけないように、 冊子発刊においては歯科担当者が医科講師の発言をまとめて、文章化しその後 訂正があれば医科の講師に書き改めていただく予定でした。
歯科担当者は準備を進めていたのですが, 昨年末、医歯薬出版社が我々がテキストにしていた『Periodontal Medicine』 の翻訳本を出版すると言うことがわかりました。
版権の絡みもあり、其の調整に時間を要した事も遅滞の原因のひとつではあります。
加えて、医科講師陣の発言部分を我々歯科医が其の意味するところを性格に理解し、 記述できるかと言う問題が生じてきました。
歯科の能力をご考慮して戴き、医科講師の発言個所に関して、 自ら原稿化していただけないでしょうか。
お願い申し上げます。

また、原稿化において、講演個所、講演者により必要不必要があると思われます。 其の場合は、事務局に御連絡くださるか、直接歯科担当者にご連絡戴けないでしょうか。
講演から時間が経過して記憶も薄れがちかと思い、 講演会の医科講師発言部分のテープ起しをしました。 蛇足かもしれませんが,お送りいたします。

大変申し訳なくかつ失礼とは思いますが、 原稿の返信期限を2月末日とさせていただきます。
             伏して申し上げます。
  保険医協会歯科部長 平田 米里











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